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【道具】ロープ遊び
 今週は、また格別の寒さでした。
 一番冷え込んだ昨日の朝7時の時点で、玄関先の温度計はー7℃を記録していました。
 そんな寒い時期にピッタリの仕事があります。
 ロープの修繕です。

 ご案内役は、植吉の監査役&スペシャルアドバイザーの「ねき」です。

 こちらにご用意いたしましたのは、端のほつれたロープです
 シュタッ  ← 手を出す音


 すぐにほつれた部分を止めなければ、どんどんロープがほつれていってしまいます。

 そこで、編んで補修しました。
 こちらでございます。
 タシッ ← 手を出す音





 これで安心です。
 どれだけ囓っても、爪を立てても、引っかけて遊んでも、ほつれることはありません。
 

 満足、満足…、とくつろいでいるところにやってきたのが、親方です。

 「お、ロープ直ったか!」

 と一言言うと、さっと取り上げて行ってしまいました。
 後に残されたねきは、ガッカリ…と思いきや、優雅に毛繕いをしていました。

 本日の教訓です。
 ロープ補修をする時には、猫が近寄らない場所を用意しましょう。
 作業が全然進みません…。
 
| 道具 | 19:19 | comments(2) | trackbacks(0) |
【道具】ちょうなを研ぐ
 今日は朝からザーザーと冷たい雨が降っていました。
 こんな雨の日にすることと言えば、刃物研ぎに決まっています。
 「雨の日には刃物研ぎ」と決めたのは、親方が昔福岡に住んでいた頃アパートの隣に住んでいたビル(朝鮮戦争従軍経験のある元米軍海兵隊員)だそうです。
 ビルが何者なのかは…、話が長くなるので、親方に直接あったときに尋ねてみてください。

 ビルとは一面識もないにも関わらず、ビルの教えを忠実に守っている私が今日研ぐべく持ち出したのは、もちろん、先日ゲットしたばかりのちょうなです。
 砥石をよーく水に浸して、精神を集中して研ぎが始まります。
 シャクシャクシャクシャクと続けていると、ノロ(研ぎ汁)がいい感じに出てきます。
 錆び付いていた刃物に、輝きが戻ってくると、刃が生き返ったように思えます。

 研ぎ上がったチョウナで、裏に転がっていた丸太を試し切りしてみると、サクッと刃が入ります。
 おおっ、これがチョウナ掛け(ナグリ)というものか!
 よく研いだ刃物が サクッと入る瞬間というのは、何とも言えない爽快感があります。
 後は、腕を磨くだけ、なんだかちょっと楽しみです。
 足を切らないように気をつけます。

 チョウナと言えば、先日、年長の友達のお宅にお邪魔してみたときのこと。
 このお友達のお宅は、私たちも親しくしてもらっている大工さんが、10年ほど前に一人でコツコツと一年かけて建てた家です。
 (「テラスのある庭」で、パーゴラを作ってもらった大工さんです。)

 ふと二階の天井を見上げてみると、太い梁が見えます。



 んんんんん? この梁は…?
 古材にしては新しいし…。

 建物の主である友達に尋ねてみました。
 「この梁、古材じゃないですよね?」
 「違うわよー。
  大工さんがチョウナかけて作ってくれたのよ!」

 腕がいい大工さんで、15の時から弟子入りしているので、もうキャリア35年の大ベテラン、ちょうなが使えてもちっともおかしくありません。
 が、普段のオヤジギャグを飛ばしている姿から、まさかチョウナまで使っているとは思いもしませんでした。

 そういえば、パーゴラを建ててもらったときも、あまりの仕事の速さに親方とふたりで呆然として見ていたなぁ…と思い出したのでした。

 というわけで、ちょうな研ぎもできたし、チョウナ使いを教えてくれる先生も見つかったし、チョウナ使いの達人になる日もそう遠くなさそうです。(←ちょっと誇張です。7割くらい差し引いて読んでください)
| 道具 | 21:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
【道具】ちょうな来る!
 「ちょうな」 と書いて、「手斧」という漢字を思い浮かべられる人は、ごく一部の人たちを除いて、ほとんどいないと思います。
 ましてや、「釿」という漢字や、「チョンナ」という言い方が頭に思い浮かぶ人は 稀 と言い切っていいと思います。
 何を隠そう、「釿」という漢字は、私もたった今、検索をかけて知ったのですが…。

 チョウナというのは、日本最古の大工道具の一つに数えられるそうで、丸太の状態の木を荒削りして、木材の表面を削り出すのに利用します。
 昔は、これで丸太から角材を作り出したそうですが、今、これをフルに使って家造りをしている大工さんは、皆無、だと思います。
 詳しくは、こちらのサイトに解説があります。

 さて、こんな珍しい道具なのですが、これを使って荒削りした材木は野趣があって、庭では好んで使われることがあります。
 「ナグリの丸太」などと呼ばれて、垣根や土壁といった庭の造作物の柱として使われます。
 ただ、そうは言ってもこれを使う植木屋さん人口も限られていますし、特殊な道具であることには変わりがありません。
 私たちも、以前から関心はあったのですが、まず、どこでチョウナを手に入れるか、そこからわかりませんでした。

 ところが、先日四国の庭師さんがお越しになったとき、一緒にお会いした郡山の庭師さんが、いとも簡単に入手先を教えてくれるではありませんか。
 おお、そんなところで入手できたか!
 とホクホク顔で、早速、注文してみました。

 そして、本日到着したのがこちらです。

 

 新品ではないので、研ぎ直して使わなくてはなりませんが、まだまだ十分使えそうです。

 驚いたのは、思ったよりもうんと小さかったことです。
 畑仕事に使う大きめのクワくらいのサイズを想像していましたが、実際は、刃の大きさは私の手のひらよりもちょっと大きいかな?くらいのものです。
 今まで、チョウナは、肩幅がっしり、筋肉ムキムキ、ごつい顎髭を蓄えた男性がおもむろに振り上げ、

 ドガッ!       (←チョウナを材に突き立てる音)
 バリバリバリバリ…  (←突き立てた刃で材を削ぐ音)
 バキッ!       (←削いだ部分を折り取る音)
 
 と凄まじい勢いで使う物だと信じていましたが、これなら、もしかすると、私でも使えるかも知れません。
 少なくとも、岩盤土壌にスコップで穴を掘るよりは楽そうです。


 職人にとって、道具の状態をチェックするのは、大切な事です。
 新入りのチョウナも検分作業が行われました。

 まずは、じっくりと臭いを嗅ぎます。

 


 不審な臭いを関知したのでしょうか。
 パンチを一発お見舞いです。

 
 

 反撃がなかったので、合格だったのでしょうか。
 検分係は、そのまま黙って立ち去りました。

 

 検分作業も無事完了です。
 晴れて、チョウナは植吉の道具の仲間入りをしたのでした。
| 道具 | 21:54 | comments(2) | trackbacks(0) |
【道具】石屋さん巡り
 前回の記事で、採石場のことを書きましたが、そうは言っても、採石場ばかり巡っているわけではありません。
 石屋さんのところにも行ってきます。
 採石場と違うのは、あらかじめ使えそうな石を選別して置いてあるところです。
 採石場は、言葉通り、玉石混交。
 その中から、玉になりそうなものを見つけるのが楽しいと言えば楽しいですが、大変といえば大変です。

 こちらは、加工石を主に扱っている石屋さんです。

 敷地面積が、ベラボウに広い!んです。
 東京ドーム何個分なんでしょう。
(面積の広さをあらわすのに「東京ドーム○個分」とよく言いますが、イマイチ、ピンと来ないのは私だけでしょうか。)
 東京ドームに後楽園遊園地をセットにして、東京ドームホテルをつけてもいいくらいかもしれません。
 新宿御苑までつけると、さすがにオーバーしてしまうかも知れませんが。
 とても若い社長さんなんですが、話を聞いていると、また取り扱う話が桁違いにデカイ!
 やっぱり扱う素材が大きいと、話も大きくなるのかなーと思いながら、目を丸くして聞いています。

 これは別の石屋さんで最近見つけた、いわきで採れる石です。
 石屋さんには石屋さんの仕入れルートがあって、私たちでは仕入れられないルートから見つけてきたりするようです。
 この石は、そういうルートで石屋さんはゲットしてきたそうです。
  


 そして、今日巡ってきた石屋さんは…
 いやー、こういう石屋さん、探してたんですよ!
 と言いたくなるような、変人(褒め言葉です)石屋さんでした。
 石に入れ込んで石屋をしているというだけあって、こだわりも志もあるプロの庭石屋さんです。
 この近辺だと、庭石屋さんは何かの副業でされている方も多く、その道のプロと言える方は、実はかなり少ないのです。
 こだわりのある石屋さんが置いている石だから、置いている石も、目利きされたいいものばかり。
 しかも一般的に「銘石」と言われるブランド石ではありません。
 そのあたりで普通に採れる(と言っても、石屋さんが自分で探し歩いて見つけてきたものです)、名前も定まっていない石が主体なんです。
 
 本日のひとめぼれ、その1


 この石は、割れるときにほとんど平らに層状に剥離する石です。
 こういう石は石積みにも延段にも使い勝手がいいのですが、この近辺では産出しないものと思っていました。
 …が、石屋さんの敷地の山の土から、ざくざくと出てくるんだそうです。
 とは言っても、出しても採算が取れなければ意味がないので、もう在庫はほとんどないそうです、残念。
 でも、今あるものから、少しわけてもらってきました。

 本日のひとめぼれ、その2

 これも、石屋さん近辺で採れる石です。
 このあたりでは、畑の中にこういう石が埋もれていて、お百姓さんは逆に困ってしまうのだそうです。
 そこで、石屋さんは石の出る畑を持つお百姓さんにお話をして、石をとらせてもらうのだそうです。
 このシブい感じ、たまりません〜。
 これを使ったら、こんなこともできる、あんなこともできる、こんな雰囲気の庭が絶対出来る、とイメージがぐんぐんふくらんで、背中に大きなバルーンができちゃいそうな勢いでした。

 この他にも、よだれが落ちてしまいそうないい石がたくさんです。
 庭づくりは、半分は素材の力、と言っていいところがありますが、ということは、逆にいえば、これだけいい素材に巡り合えたなら、いい庭が造れないほうがおかしいということになってしまいます。
 素材に恥ずかしくない、いいお庭を造らなければ、素材にも石屋さんにも申し訳ない!
 がんばって勉強しなきゃなー、と意気揚々と石を積んで帰ってきたのでした。

 これだけ近場でいろいろな石質の石が採れるわけですから、阿武隈山系ってやっぱり石に恵まれているんだなーと実感した一日でした。
 
| 道具 | 22:37 | comments(1) | trackbacks(0) |
【道具】採石場物語
昨日、今日と蒸し暑い一日でした。
いよいよニッポンの夏到来です。
首筋を冷やしながら仕事した去年の夏を思い出します。
去年の夏は暑かったー、
今年の夏も暑いんでしょうかー。

あまり暑かったので、まだまだ涼しい頃にいってきた採石場の話題です。



この怪しげな秘密基地のようなところが採石場です。
「採石場」と一口にいいますが、用途はいろいろです。
私たちが一番お世話になりそうな、庭石に使う石を専門に採っているところは、ごくごく一部で、数も少なく、規模も小さいです。
この大きな秘密工場は、道路や駐車場などを舗装をしたり、コンクリートを作るときにセメントに混ぜたりする石を採っています。

植木屋なら、庭用の石が出る所ばかり行けばいいものですが、山から採れる石にもともと「庭石用」「アスファルト用」「コンクリート用」とラベルが貼ってあるわけでもありません。
別に、庭に使えると判断すれば、どんな石だって使っていいんです。

庭づくりは、半分は素材との出会いが勝負、というところがあります。
どんな採石場にでも使える石があるわけではなくて、むしろ出会えるほうが少ないんですが、いい素材に出会えて、これからの庭造りにいかせるといいな〜とわくわくしながら山へ向かうのでした。

ところで、庭造りといっても、もちろん木を植えるだけでなく、最近は駐車場作ったり、園路を作ったり、外構屋さんのする外構工事と重なる分がたくさんあります。
では、その違いはなんだろう、と考えたとき、大きな違いは、この素材の扱い方にあるような気がします。

一般的に、外構屋さんは既製品を使った設計通りの施工をすることが多いのですが、傾向として、植木屋は素材を生かした庭づくりをしようとすることが多い気がします。

もちろん、植木屋の庭造りが既製品をまったく使わないわけではありませんし、
植木屋みんなが素材と向き合った庭造りをしているとは限りませんが、大まかな傾向を考えたとき、そんな違いがあるのかな、と思ってます。

さて、話がずれてしまいましたが、採石場の話の続きです。
どの採石場にも必ず、「主(ぬし)」がいます。
それは、この方です。



そう、ホイールローダー様です。
写真では、わかりませんが、超巨大サイズです。
あのタイヤの部分だけで、私の身長よりも高いです。
ホイールローダーさんのショベル部分、あれ満杯にして2t車に石を積まれてしまうと、お猪口にビールを注がれたようなもので、あっという間に石が溢れ、石の山に埋もれて、身動きできなくなってしまいます。
いや、もう、とにかく大きいんです。

このお方が縦横無尽に採石場を走り回るわけですから、すごい迫力です。
私など怖くて採石場についていったのはいいものの、一歩もトラックから出られません。
これに轢かれたら死んでしまう、という次元ではなく、ちょっと引っかけられただけで、原形をとどめない大変なことになってしまいます。

この写真のローダーさんは、そんなイカツイ現場にも関わらず、運転手は俳優の浅野忠信に似たスマートな若いお兄さんでした。
で、またその動きが無駄なく、とってもスマートなんです。
いくつか採石場を回りましたが、このお兄さんが操作するローダーほどスマートな動きをするものはありませんでした。

採石場は、汗臭いところのような気がすると思うのですが、ここまで大きくなると、全部機械化されてしまっているので、人間は汗をかく必要はほとんどないようでした。
どれくらい大規模化というと、黄色の枠で囲ってあるのが、10tダンプ車なんですが、コメ粒より小さくて、見えないと思います、きっと。



10tダンプ車がゴーッとはいって行き、スマートにホイールローダーが10t車に積み込み、ダンプはまたゴーッと出ていく。
その繰り返しです。
人力で作業する余地なんて、どこにもありません。
庭仕事のほうがよほど汗臭い仕事なのでした。


| 道具 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
【道具】遠野鍛冶へGO!
秋だ秋だと油断していたら、今日の暑さはまた格別でした。
この空は、すっかり夏の雲じゃありませんか。


今日のお仕事には、新しい道具が登場しました。
「鎌」です。

え、鎌?
ただの鎌でしょ?

と思ったそこのアナタ、
これは「ただの鎌」ではないのです。
鍛冶屋さんが一から作り上げた、正真正銘手打ちの鎌なんです。

田人町のお隣、遠野町(※「遠野物語」で有名な岩手県遠野市とは違いますが、いわきにも遠野があるんです。)には、今では数少なくなった鍛冶屋さんがあります。
4,5年ほど前に親方が鉈(ナタ)を買い求めたのですが、これが凄い切れ味、使い味なんです。
剪定枝を小さく切り分ける時に使うのですが、スパンスパン切れる切れる、この鉈に比べるとノコも太枝切り鋏もチェーンソーも遅くて使っていられません。

あんまりに切れるので、私は恐れ多くて、使ったことがないですが、羨望の眼差しでいつも鉈を見つめていたのでした。
私にも何か使える刃物ないかな〜、と考えていたときに、思いついたのです。そうだ、鎌があるじゃないですか!
いくら刈払い機全盛の今の世でも、斜面や狭い所は鎌でなければ刈れません。
ホームセンターで買った鎌を使ってみたものの、切れ味がどうもイマイチだなー、と思っていた所だったのでした。

親方に連れられ、憧れの鍛冶屋さんのところへ行くと、オヤジさんは作業中でした。
この燻銀の道具をご覧下さい。






これ全部、現役なんですよ。
う〜ん、いいなぁ。

オヤジさんの作った鉈、とってもよく切れるんで、鎌買いに来ました。

と言っても、オヤジさんニコリともしません。
だけど、よく見ると、目の奥が照れくさそうに笑ってます。



ボソボソとオヤジさんが言います。


最近は、形だけ作ってあるようなのが多いからね。
材料(鋼)から違うから。
東京から取り寄せてんだ。
前は、いわきの平でも扱ってたんだけど、平の方じゃもう使われないって言うんで、なくなっちまったんだ。


農具や包丁など日常に使うものをメインにつくっていた鍛冶屋さん(野鍛冶と言うそうです)は、昔は、各村に1軒ずつくらいはあったそうです。
今では、ほとんどなくなりつつあって、いわきでも遠野町にある2軒だけ、県内浜通地方でも残っているのも、遠野町の鍛冶屋さんだけのようです。
だけど、遠野町のこの鍛冶屋さんも、跡を継ぐ人はいないそうです。

確かに量販店の格安品に比べれば高いですが、ずっと使うことを考えると、作る手間に比べてこんな値段でいいのかな、というくらいのお値段です。
そして、何より違うのは、使えば使うほど切れ味が増すことです。
量販刃物は、買ってすぐは切れるのですが、すぐに切れなくなってしまいます。研いでもダメです。

包丁や、農具など扱っていますから、量販刃物に飽き足らない方は是非、遠野町に出かけてみて下さい。
上遠野の商店街がある通り沿いにありますよ。
看板も何も出ていませんが、古い建物に不思議な道具が見えたら、そこが鍛冶屋さんです。

明日は、遠野町では「満月祭」が行われるそうです。
月明かりに、遠野の手漉き和紙で作られた行灯を立て、篠笛の演奏もあるとか。
夕方5時半スタートとのこと。
私も仕事帰りに寄ってみようかなと思ってます。
| 道具 | 21:32 | comments(2) | trackbacks(0) |
【道具?】採石場へGO!
いわき平と言えば、桜みかげ。
桜御影と言えば、いわき平。
と言うほどに、いわき平近辺では桜御影が多用されているわけですが、

…すみません、かなり誇張しました。
そんなに有名じゃないです。
マイナーメジャーにも到達しないくらい、多分、マイナーマイナーマイナーメジャーくらいですね。

ただ、街場のあちこちで石積みを始め利用されているものを見かけることは多いです。
石屋さんの中には、「時間が経つと汚くなってくるからなぁ」と言われる方もいらっしゃいますが、どちらにしても、いわきの町並みを形づくっている素材の一つと言えると思います。

国内の石の産出地は、資源枯渇と安価な中国産流入とで軒並み斜陽らしいですが、桜みかげはまだ現役です。
ただ、用途は庭石などではなく、主に、港湾の埋め立て用らしいです。

よく仕事を紹介してくれる地元の大工さんから教えられて、直接採石場へ行って参りました。(一昨日のこと)
採石場は凄いです。
石がいっぱいです。(←当たり前か。)



この石山が崩れてきたら即死です。
即死じゃなかったら、とっても重いし痛いので、むしろ即死になって欲しいと思いながら石を選んでいた私は、かなりの臆病者です。

桜みかげの産地とは言っても、まるごと桜みかげなわけではありません。
削られた地層を見ると、部分によって桃色だったり、桃色じゃなかったり。
桃色の部分は、キラキラ光ってキレイなんですよー。


さて、この石をどう使うか、技量とセンスが試される部分です。
ガンバレ、親方!
| 道具 | 19:33 | comments(2) | trackbacks(0) |
【道具】きねやの足袋
同じ地下足袋でも「きねや」の足袋はひと味違う、
裏のゴムのグリップ感がバツグン、
木に登ったときに違いがはっきり分かる。

とかねがね親方からは聞いていましたが、木どころか脚立に上ることもなかった私には、憧れの未経験ゾーンでした。
(ゴムが柔らかいぶん、地面での仕事ではゴムが減りやすくて勿体なかったのです…。)
しかし、たとえへっぴり腰とはいえ、脚立にも上った今、ついに私もきねやの足袋をゲットする瞬間が来たのです。

普段から「きねや」の足袋を置いている、小名浜にある数少ない地元の作業服屋さんに、24cmを取り寄せてもらいました。

「女の人で足袋履く人なんて、ほとんどいないからね〜。
 在庫で置いといても、箱が変色しちゃってね〜。」
と、お店の人。

はいはい!
ここにいます。
「女の人で足袋履く人」!

しかも最近は、親方が使わない脚絆をぶんどって、脚絆も愛好している私です。
「仕事ができないんだから、格好くらい一人前にしろ!」
と、修業時代の親方が、お世話になった親方衆の一人から言われていたそうです。
うんうん、もっともです。
仕事は今すぐ一人前になれなくても、格好は気をつけさえすればすぐに一人前の格好できますものね。

明日は、きねやの足袋で、東京まで日帰り出張であります。
(1件だけ、千葉に住んでいた頃からのお客さんが東京にいらっしゃるのです。)
朝4時半起きでがんばります〜。
東京は暑いだろうなー。

| 道具 | 20:37 | comments(5) | trackbacks(0) |
【道具】片手刈込鋏
昨日の話です。
相変わらず親方はひとりで仕事にでかけました。
夕方、現場はあまり遠くないのに、帰りが遅い!
何してるんだろ〜と思っていると、日もほとんど暮れかけた頃に、ようやく軽トラの姿が見えてきました。
軽トラから降りてきた親方、なにやら顔が浮ついています。

「いや〜、今日あの道具屋によってみたんだよ。
 そしたらさ、これ買っちったよ。
 ホレ!」

あの道具屋とは、植田町にある金物屋さんの事です。
先日、「刃物研ぎます」の張り紙がしてあるのを見つけて、引っ越しの時に砥石を無くして以来、数年間研いでいなかった包丁を持っていったのです。
その出来上がりを見てびっくり。
これ、買ったときよりきれいなんじゃないの?というくらいのピカピカ。
しかも、機械じゃなくてすべて手で研いだと言うから、このオヤジさん、なかなかの腕と見ました!
包丁の扱いの説明もしてくれましたが、それがまた燻銀(いぶしぎん)で的を射ています。

前々からホウキを買っていたりはしたのですが、その話をすると親方は俄然興味が湧いたようで、早速でかけてきたようでした。

「あの調子悪いって言ってた葉刈鋏、直してもらったら一発だよ」

以前京都の金物屋で買っていた葉刈鋏、留め金が緩んでいたのですが、ネジ式ではなかったため、うまく直せなかったのです。

「あのオヤジさんに
 『最近の職人は、道具の使い方も知らねぇ』って
 くさされちまったよ」

と、くさされたのになぜか嬉しそうな親方。

で、買ってきたものは、片手刈込鋏、写真の左側です。右側は葉刈鋏。
私も始めて見る道具です。



「『こういう物持ってても最近の職人は使えねぇからな』
 って言われちゃったよ。」

とやはり嬉しそうな親方。

「あのオヤジさん、なかなかの人だよ。
 昔は勿来の辺りにも、こういう道具使いこなせる植木屋いたんだってよ。
 新潟の三条(注:刃物の本場)の鍛冶屋にこういう道具作ってくれ、って注文出したりしてたらしいけど、最近は鍛冶屋も道具を作れねぇってくさしてたよ。」

この金物屋さん、建物も奥の居間も焼け跡の闇市みたいな渋さです。

「研ぎの道具見たいって見せてもらうのに中に入ったら、手作りの機械がいろいろあったよ」

親方、顔の留め金が微妙に緩んでいます。

道具屋さんは道具の扱いを見て、職人の腕が分かるのです。
仕事の分かるオヤジさんが近所にいた、それだけで嬉しいもんです。
それで、思わず片手刈込鋏を買ってしまったらしいです。

職人は誉められてナンボ、くさされてナンボ、です。

仕事のわかる人が側にいてくれるだけで、俄然、仕事の緊張感が違ってきます。
このオヤジさんに認められるような仕事をするぞーと盛り上がった夕暮れでした。

| 道具 | 21:15 | comments(1) | trackbacks(0) |
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