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今年一年ありがとうございました


親方も28日で仕事納めでした。
今日は1日がかりでミニ門松を作りました。
時間が足りなくて、作りたかった数には足りなかったのですが、ご近所やお世話になった方に配って、喜んでもらえました。

この門松に使った竹も、もちろん田人産の真竹。
大王松と黒松は年末に入ったお手入れで出たもの、南天はお隣の大家さんの敷地にたわわに実っていたものをもらってきました。
地物満載の笑い門松です。

植木屋修行を本格的に始めて最初の一年間、いろいろな出会いがありました。
来年もまたいい出会いがあるといいなぁと思います。

一年の最後なので、一年間の総計と来年の目標を書いてみました。

今年一年、力がついたと思うこと。
・草引き(芝庭などお庭から駐車場まで。どんなに草が生えていてもなんとかできるような気がします。)
・掃除(庭の掃除は好きです。していると時間を忘れます。)
・小走り
・足袋のコハゼを止めるスピード
・剪定のイロハのイが見えてきた感じ

来年の目標
・掃除をグレードアップ。下草の整理まで完璧にする。
・芝管理、除草管理をマスター。
・植え込み、生垣の透かし、刈り込みをまかせてもらえるくらいになる。
・縛りを少し覚えたい。

 来年やりたいことは他にもいろいろあるのですが、あんまり欲張らないでこれくらいにしておきます。
 この辺りで採れる石についても詳しくなりたいところです。
 阿武隈山系は、鉱物も稀少な種類が採集できるところだそうなので、石も鮫川石に限らず、結構面白いものが見つかるらしいです。
 そういう地元情報をゲットしたいです。

 それでは、皆様良いお年をお迎え下さいませ。
 




| 携帯 | 21:28 | comments(0) | trackbacks(0) |
【お手入れ】今年最後のお手入れ


親方はもう一仕事残っていますが、私は、今日が今年最後のお手入れでした。

今日は、西洋ツゲ(ボックスウッド)の刈り込みをしました。
植木屋と言えば刈り込み仕事と思われている方も少なくないのですが、私の場合、意外とする機会がなくて、まだマイ刈り込み鋏も持っていません。
必要なときは、親方の刈り込み鋏を借りてしているわけなのですが…。

親方「いいか、刈り込みの天端が目線になるようにして確認するんだぞ。それから、後は腕のさわり方の感覚だ。目で見てるだけじゃダメだ。」

(グワシッグワシッとすごいスピードで手本をしてみせる)

親方「後は、枝抜きも忘れるなよ」

と、親方が立ち去った後、今度は自分で挑戦。

ところが、これが、全然切れないんです。
鋏が空回りするような感じで、シャキッといきません。
ひとりで悪戦苦闘すること30分ほど。
親方が通りがかりに「何やってんだ、トロトロしてるとお客さんに支払い請求できないぞ」と言って立ち去ろうとします。

私「(T_T) 親方、切れません…」

親方「オレの鋏はオレのクセがついているからな。ちょっとやりにくいかもしれないな。」

私「親方、私もマイ刈り込み鋏が欲しいです…」

親方「ホームセンターでストッパー付きのでも買うか?」

私(ガーン…ストッパー付き…)「そんなのイヤです!」

※注 本職の人は、手の衝突防止のストッパーがついていない刈り込み鋏を使うことが多いです。馴れていないと、刃先を閉じたときに両手がゴツゴツあたってしまうのですが、馴れるとストッパーがない方が早く鋏が動かせるのです。

親方「オマエにはまだ早いよ。オレのは10年ものの鋏正宗だけどな。 いいからちょっとやってみせろ。」

(くっ、私もマイ正宗が欲しい…、と思いつつ、シャクシャクと刈ってみせる)

親方「なんだ、オマエ刃先が合ってないじゃないか。手がぶつかるの怖がって、ちゃんと刃先が閉じてないから切れないんだよ。」

(さっきから、しょっちゅう拳がゴツゴツぶつかっているのに…。これ以上どうやれば刃先が合うんだ? 私の持ち方おかしいのか?)

親方「ちょっと貸してみろ。」

(親方刈ってみせる)

親方「ほら、刈れるじゃないか。なんでこれで刈れないんだよ。  …ん?
 …あれ?
 ちょっと待てよ?」

(親方、道具箱に向かってなにやら工具を取り出す。なにやらゴソゴソとした後、にこやかに笑いながら)

親方「いやー、鋏の留め金のところが緩んでたよ。
 鋏がカタカタいってるようじゃダメだな。
 締めといたから、やってみろ。」

 調整し終わった刈り込みで刈ると、いや、気持ちよくサクサクと刈れました。

親方「いやー、道具は整備しとかなきゃダメだなー(ニコニコ)」

 私、「掃除がいくら出来ても刈り込みも満足に出来ないようじゃダメだー」とかなり絶望的な気分になって、一瞬、植木屋見習い廃業しようかとまで思い詰めていたんですけれど。

 道具が悪かっただけなんですか!

 いえ、本当は道具の整備を自分でできなきゃ一人前じゃないし、すぐに気づかなかった私が当然悪いんですけれど。
 でも、あの30分間の絶望的な気分は何だったんだろう…

 この出来事で、今年のクリスマスプレゼントは、マイ刈り込み鋏にしようかな、なんて考えている今日この頃でした。

 


| 携帯 | 20:14 | comments(5) | trackbacks(0) |
【お手入れ】ノコはヘソで引く


今日は、やっと冬本番の寒さでした。
外仕事で寒いのは大変と言えば大変ですが、今の時期落葉しているはずの木にモミジが残っていたり、青々とした草花が残っていたりする方が逆に心配です。
やっぱり寒い時期には寒くならないと、次のシーズンの植物の様子がおかしくなってしまいますから。

写真はビナンカズラです。
初めて見る実です。
親方に「ビナンカズラ」と教えられて、いい男のカズラかー、確かにこの実はかっこいい!と思っていました。
帰って調べてみると、「サネカズラ」の事なのですね。
さねかづらなら中学校の時に丸暗記した百人一首に出てきました。

名にし負はば 逢坂山の
さねかづら 人に知られで くるよしもがな

和歌に出てくる植物も分からず丸暗記していたのですから、歌の内容なんてわかるはずもないですよね。

今日の勉強メモ。

枯死した低木をノコで切っていたら、親方に笑われました。
肩に力が入っていて、ヘンな格好だったそうです。(自分は一生懸命なので、わからなかったですが)
その時に教えられたのが、「ノコは腕で引くな、ヘソで引け」。
おへそを意識して引いたら、うまくいきました!



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| 携帯 | 19:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
【お手入れ】木の人生


今日はサツキの透かしに挑戦です。
サツキ、ツツジと言えば「刈り込み」のイメージが強いですが、夏以降は翌春の花芽が形成されてしまっているので、刈り込みはしません。
夏以降に刈り込んでしまうと、花芽まで一緒に切ってしまうので、次の春に花が咲かないのです。
ですから、この時期は透かしだけして、軽く形を整えて次の春を待ちます。

本日のサツキの透かし講義。

(私のした透かしの仕上がりを見て)

親方「オマエは上からだけ見て透かしてるからダメなんだよ。
まず根元から、気の流れを見てみろよ。」

(屈んで、根元から枝を見る。はー、これが気の流れかー)

親方「気の流れって言うのは、エネルギー(命)の流れなんだ。
木の過ごした時間、木の人生そのものなんだ。
それを見て、どこでこの枝が人生誤ったか直してやるのが透かしなんだよ。
いいか、この枝の分かれ目が、この木のエネルギーの分岐だ。
おかしな枝は分岐まで戻して、そこから、命をやり直させるんだ。」

(まるで非行児童の更正教育みたいだ…。)

親方「間違った枝を抜いて、立派な木になるんだぞ、と直してやるのが、透かしなんだ。」

私「親方、この根元からおかしな奴はどうするんですか?」

親方「そう言うときは、太宰治だ。生まれてきてゴメンナサイだ。」

さすが元塾講師。
分かりやすい講義でした。
枝を抜くたびに「立派なサツキになるんだぞ〜」と呟いていたら、「そう言うのは心の中で言うもんだ」と言われてしまいました。



| 携帯 | 19:08 | comments(2) | trackbacks(0) |
青竹洗い

竹垣に使う青竹を水で洗ってキレイにするのも見習いの仕事です。竹の表面を覆っている透明な部分を傷つけないように汚れだけ落としていきます。
 竹垣に使う竹は、基本的に固くてしっかりした「真竹」です。食べて美味しい孟宗竹や破竹は、やわらかいのであまり使用しません。
 写真の竹は、いわき市田人町産のれっきとした地竹(こんな言い方あるのでしょうか?)です。
 田人の山持の方にお願いして、竹林から切り出して枝を落としたものです。
 昔はみんなこんな風に近場から切り出して使っていたのでしょうけれど、今は材料屋さんで枝を落とした竹が置いてあり、そちらを使った方が手間もかからずコスト的には安くなります。
 ですが、この辺りの材料屋さんでは中国産の竹が多くて、今のところ良い竹を置いているところがなかなかないんだそうです。(親方談)
 中国産が悪いというわけではないのですが、厚みのない若い竹が混じっていることが多いようです。竹が肉厚でしっかりしているというのは、良い竹の条件のひとつですが、今ひとつ(ふたつ、みっつ…)厚みが足りないとか。
 それから、多分季節を選ばずに切っているためだと思うのですが、カビが生えているものも混じっていることもあるそうです。(竹を切るのに適した時期は、日本の季節だと「秋の彼岸から春の彼岸まで」と言われ、竹が水分を含み、中に虫がいることも多い夏場は避けます。)
 こういう理由で、ほとんど必要に迫られて、自分たちで竹を調達することになりました。
 竹を取る手間はかかりますが、田人産の竹は肉厚でしっかりした立派な竹ばかり。
 もちろん季節もちゃんとした頃合いに切っています。
 こんな風にちゃんとした竹を使って竹垣に作ると、作った後の持ちが全然違ってきます。
 
 昔は竹林があれば、竹垣作りの植木屋や竹編みの人たちが切らせてくれとやってきて、竹林はいつもキレイに保たれていたそうです。
 最近は、そんな人たちは誰も来ないので、竹林が荒れて仕様がない、と今回切らせてもらったところとは別の所有者のおばあさんがぼやいていました。


| 携帯 | 08:05 | comments(2) | trackbacks(0) |
【お手入れ】仕上げ 掃除


「お手入れ」とは「木の中にまで手を入れること」というのがうちの親方の口癖です。(表面だけ刈り込んだのでは、植木屋の仕事とは言えない、ということ)

けれど、「お手入れ」にはもう一つ意味があるのです。

それは、お庭の隅々にまで手を入れると言うこと。
普段は行き届かないお庭の端っこ、庭の中にある石、池から植え込みの中まで手を入れて落ち葉が一枚も見あたらないくらい掃き清めて、本当のお手入れ終了なのです。
たかだが掃除、と思われてしまいそうですが、これをするとしないとでは、出来上がりの見た目は大違いです。
単にキレイになるというだけではなく、庭木が映えて見えるようになり、庭全体が奥行きのあるしっとりとした落ち着いた空間に見えるようになるのです。
言葉では伝わりにくいですが、一度ご自宅の庭でご覧頂ければ一目瞭然だと思います。
うちのお庭ってこんなにいいお庭だったんだ〜と思っていただけること間違いありません。

お掃除まできっちり仕上げてこそプロとしての植木屋仕事、という思いが私たちにはあります。
だから、「片づけはこっちで適当にやるから、とにかくばっさばっさ切っちゃって!」という風に言われると、悲しい気分になってしまいます…。
たかだか掃除、されどお掃除なんですよ。

写真は、仕上げ掃除途中のお庭の写真です。
掃除を進めていくうちに、石が輝き出す瞬間は本当に嬉しくなる時です。


| 携帯 | 15:48 | - | - |
いよいよ梅雨明け!

やっと梅雨が明けましたね。
今年は5月から梅雨入り状態だったので、かれこれ三ヶ月どんより空でした。
雨ばかりでお庭の草むしりが追い付かず、「いつもはこんなにしないんだけど…」と仰る奥さまも今年は多いです。
今日もひたすら草をむしりました。
草がなくなってキレイになったお庭と、お客様のほっとした顔を見るとこちらも気分晴ればれ。
だけど実はうちの庭も草ボウボウ(^_^;)
紺屋の白袴 とはまさにこのこと。うーんなんとかしなきゃー。



| 携帯 | 17:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
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