2009.02.14 Saturday
【日々】版築テストピースを作ってみました
今を去る事一週間ほど前、親方が棒を片手に、ドスドスと地面をついている日がありました。
終わったかな、と思うとまたドスドスが始まり、終わったかな、と思ったら、またドスドス…。
何をしていたのかというと、版築のテストピースを作っていたのでした。
一口に土と言っても、色も肌合いもいろいろです。
どんな感じに仕上がるか、お試しです。
上の方の黒とピンクは、炭と色粉を入れたのですが、やっぱり入れない自然な土の色の方が私は好きだな〜。
「版築」は「はんちく」と読みます。
型枠を組んで、その中に石灰などを混ぜ込んだ土を層状に入れて、棒などで突き固めていく手法です。
はるか昔からある左官技法のひとつです。
どれくらい昔からあるかというと、なんとかの有名な「万里の長城」も版築で作られているという事ですから、人類の歴史とほとんど同じくらい古いと言ってもいいくらいの古さです。
日本では、竜安寺の石庭や法隆寺の塀が非常に有名です。
こちらは数年前に訪れた竜安寺の版築塀です。
湿度が高いためか、カビのようなものがついてしまっていますが…。
法隆寺の方は、直接訪れたことがなくて、写真がないので、Wikipediaの該当写真ページをリンクさせてもらいます。
1000年も前に作られたとは信じられない、惚れ惚れとする美しさなので、是非見て下さい。
かように古い歴史を誇る版築ですが、私たちが直接的に施工方法を学ばせてもらったのは、こちらの本に紹介されている愛媛の創造園越智將人さんが考案されたやり方です。
結ぶ/塗る・突き固める 垣根・土塀作法 (ガーデン・テクニカル・シリーズ)
従来の伝統的な手法で作られる版築塀もシブくて素敵なんですが、そのままだと現代の建物にはあわせづらいという面もあります。
こちらの本で紹介されている版築は、現代に合わせた工法とデザインを用いていて、版築壁が見直されるきっかけの一つになったのではないかと思います。
それにしても、土というのは、ちょっとした素材の違い、水加減の違い、工法の違いで、現れてくる表情がまったく違ってくるので、実に面白いです。
私の個人的印象ですが、左官屋さんはとっても繊細な方が多い様な気がします。
それは、僅かな狂いが、仕上がりに大きく影響してくるという仕事柄なのかもしれません。
植木屋さんはというと、どちらかというとその反対でしょうか。
左官屋さんの左官仕事が繊細、緻密な仕上がりであるのに対して、植木屋さんの仕事は、ざっくり、大らかな仕上がりが多い印象です。
どっちがいい悪いではなくて、いい仕事を見ると、両方ともいいなーと思う今日この頃です。
終わったかな、と思うとまたドスドスが始まり、終わったかな、と思ったら、またドスドス…。
何をしていたのかというと、版築のテストピースを作っていたのでした。
一口に土と言っても、色も肌合いもいろいろです。
どんな感じに仕上がるか、お試しです。
上の方の黒とピンクは、炭と色粉を入れたのですが、やっぱり入れない自然な土の色の方が私は好きだな〜。
「版築」は「はんちく」と読みます。
型枠を組んで、その中に石灰などを混ぜ込んだ土を層状に入れて、棒などで突き固めていく手法です。
はるか昔からある左官技法のひとつです。
どれくらい昔からあるかというと、なんとかの有名な「万里の長城」も版築で作られているという事ですから、人類の歴史とほとんど同じくらい古いと言ってもいいくらいの古さです。
日本では、竜安寺の石庭や法隆寺の塀が非常に有名です。
こちらは数年前に訪れた竜安寺の版築塀です。
湿度が高いためか、カビのようなものがついてしまっていますが…。
法隆寺の方は、直接訪れたことがなくて、写真がないので、Wikipediaの該当写真ページをリンクさせてもらいます。
1000年も前に作られたとは信じられない、惚れ惚れとする美しさなので、是非見て下さい。
かように古い歴史を誇る版築ですが、私たちが直接的に施工方法を学ばせてもらったのは、こちらの本に紹介されている愛媛の創造園越智將人さんが考案されたやり方です。
結ぶ/塗る・突き固める 垣根・土塀作法 (ガーデン・テクニカル・シリーズ)
従来の伝統的な手法で作られる版築塀もシブくて素敵なんですが、そのままだと現代の建物にはあわせづらいという面もあります。
こちらの本で紹介されている版築は、現代に合わせた工法とデザインを用いていて、版築壁が見直されるきっかけの一つになったのではないかと思います。
それにしても、土というのは、ちょっとした素材の違い、水加減の違い、工法の違いで、現れてくる表情がまったく違ってくるので、実に面白いです。
私の個人的印象ですが、左官屋さんはとっても繊細な方が多い様な気がします。
それは、僅かな狂いが、仕上がりに大きく影響してくるという仕事柄なのかもしれません。
植木屋さんはというと、どちらかというとその反対でしょうか。
左官屋さんの左官仕事が繊細、緻密な仕上がりであるのに対して、植木屋さんの仕事は、ざっくり、大らかな仕上がりが多い印象です。
どっちがいい悪いではなくて、いい仕事を見ると、両方ともいいなーと思う今日この頃です。